外科治療|坂東市で動物病院をお探しの方はうちだペットクリニックまで
獣医師紹介
院長の内田 貴之獣医師は外科治療を得意としています。外科の患者さんが特に多い動物病院に勤めていたことがあるため、これまで多くのワンちゃん・ネコちゃんの外科治療や外科手術を行ってきました。当院を開業後も、膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニアなどの治療に力を入れています。
手術を行う場合は、術後の経過をイメージできるようにまずは模型や資料を使って丁寧にご説明しています。なかには手術をしても100%よくならないケースもあるため、理由も含めて飼い主さまが納得できるまで、誠意をもってお話しいたします。気になることがあれば、どのようなことでも遠慮なくご質問ください。
![獣医師](/assets/images/surgery/pic_00.jpg)
当院の外科手術の特徴
チーム医療で動物たちと
飼い主さまをサポート!
当院では獣医師と愛玩動物看護師らスタッフ全員が連携して、
動物たちや飼い主さまが安心できる外科手術に努めています。
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①手術前
獣医師と、助手として手術に携わるスタッフでミーティングを行い、患者さんの情報をしっかりと共有します。
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②手術中
経験豊富な獣医師が、安全性の高い手術を行います。
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③入院後/入院中
愛玩動物看護師がそれぞれの子に合わせた看護計画を立案。きめ細やかな看護で回復をサポートします。休診日もワンちゃん・ネコちゃんに寄り添い、交代で見守ります。
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④退院後
退院の際には、ご自宅での過ごし方を飼い主さまに丁寧にご説明します。症例によっては、退院後もお電話をさせていただき、飼い主さまの疑問やご不安に一つ一つお答えします。
外科で多く見られる症状
このような症状はありませんか?
![整形外科](/assets/images/surgery/pic_05.jpg)
- 後ろ脚をケンケンする
→膝蓋骨脱臼(パテラ) - 後ろ脚を引きずる
→前十字靭帯断裂 - 突然歩けなくなった
→椎間板ヘルニア - 足を地面に付かない
→骨折 - 緑内障で失明した
→犬眼内シリコンボール義眼挿入術
膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼
通称「パテラ」
![膝蓋骨(しつがいこつ)脱臼 通称「パテラ」](/assets/images/surgery/pic_06.jpg)
膝蓋骨脱臼とは、後ろ脚の膝のお皿(膝蓋骨)が本来収まっている溝(滑車こう)から外れてしまう病気です。膝蓋骨の英語名が「patella」のため、この病気も「パテラ」と呼ばれることがあります。小型犬種によく見られますが、どのワンちゃんも発症する可能性があります。
膝蓋骨脱臼は脱臼の程度により4つのグレードに分けられます。
グレードの数が大きくなるほど進行している状態です。
グレード1 手で容易に外せるが、手を離すと自然に戻る
グレード2 自然に外れたり、戻ったりを繰り返している
グレード3 常に外れているが、手で正常な位置に戻せる
グレード4 常に外れていて、手でも正常な位置に戻せない
症状
・後ろ脚をケンケンする
・歩いている最中にスキップする
・キャンと鳴いて後ろ脚をあげる
・後ろ脚がO脚またはX脚になっている
・這うように歩く
治療方法
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保存療法
グレードが低い、または症状のないシニア期のワンちゃんなどは、内服薬(痛み止め)や運動制限、体重管理、生活環境の改善(滑りにくい床で過ごす、爪を切る)などを行い、病状の進行を抑制します。また、獣医師が指導する方法でのストレッチも有効です。
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外科療法
特に成長期にある若いワンちゃんには外科手術が推奨されます。膝蓋骨を安定化させるための手術にはさまざまな術式があり、ワンちゃんの状態に合わせていくつかを組み合わせることが多いです。
前十字靭帯断裂
![前十字靭帯断裂](/assets/images/surgery/pic_07.jpg)
前十字靭帯断裂とは、ワンちゃんの太ももの骨とすねの骨をつなぐ2本の十字靭帯のうち、前十字靭帯が断裂してしまう病気です。前十字靭帯はすねの骨が前方へ飛び出すのを防ぐなどの役割があるため、断裂によって正常な歩行が難しくなります。治療が遅れると関節炎や半月板損傷、さらに変形性膝関節症を引き起こすこともあります。
症状
・後ろ脚を引きずる
・後ろ脚をケンケンする
・後ろ脚をあげて歩いている
・いつも同じ脚に体重をかけている
・お座りしたときの脚が左右対称にならない
治療方法
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保存療法
内服薬(痛み止め・関節炎の治療薬・関節系サプリメント)や運動制限、体重管理、生活環境の改善(滑りにくい床で過ごす、爪を切る)などを行います。ただし、大型犬や完全断裂の場合はあまり効果が期待できないため、外科療法を検討します。
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外科療法
以前は、断裂した靭帯の代替として人工靭帯を通す治療が一般的でしたが、現在ではすねの骨を変形させて、太ももの骨に対する角度を調整する治療が主流となっています。当院では、ワンちゃんの症状や体重、活動性などを考慮して術式を決定しています。
椎間板ヘルニア
![椎間板ヘルニア](/assets/images/surgery/pic_08.jpg)
椎間板ヘルニアとは、背骨を構成する椎骨のすき間でクッションの役割を果たしている椎間板が、何らかの原因ではみ出して脊髄(神経)を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こす病気です。
椎間板ヘルニアは、「ハンセンⅠ型」と「ハンセンⅡ型」に分類されます。
ハンセンⅠ型
遺伝的な要因により発症します。
ミニチュアダックスフンドやシーズー、ウェルシュコーギー、ビーグルなどの軟骨異栄養性犬種に多く、若くして突然発症することが特徴です。
ハンセンⅡ型
加齢により発症するため、成犬から老犬に見られます。
柴犬やトイプードル、マルチーズなどの非軟骨異栄養性犬種に多く、慢性的な痛みやふらつきが徐々に悪化していきます。
椎間板ヘルニアは症状により5つのグレードに分けられます。
グレードの数が大きくなるほど進行している状態です。
グレード1 痛みのみで麻痺はない。痛そうにしながら歩くことはできる
グレード2 軽い麻痺が見られる。ふらつきながら歩くことはできる
グレード3 前脚だけで下半身を引きずって進む。排尿はできる
グレード4 歩くことや、自力排尿ができない。深部痛覚は残っている
グレード5 歩くことや、自力排尿ができない。すべての感覚が消失している
症状
・急に歩けなくなった
・どこかが痛そうに震えている
・背中や腰を丸めて歩く
・ふらふらと歩く
・おしっこを漏らしてしまう
治療方法
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保存療法
グレード1~2の子には、安静(ケージレスト)や内服薬(痛み止め)、コルセットによる腰の固定などの治療を行います。背骨にかかる負荷を抑えることで自己治癒力を助け、損傷した脊髄の修復をめざします。
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外科療法
グレード3以上になると、多くが外科手術での治療となります。脊髄を圧迫している原因を物理的に取り除きます。
骨折
![骨折](/assets/images/surgery/pic_09.jpg)
骨折はおもに交通事故や高所からの落下など、外部からの強い衝撃によって起こります。 骨折した部位やワンちゃん・ネコちゃんの年齢などによって治療法が異なります。
症状
・身体の一部をかばって動く
・脚を引きずる
・触ると痛がる
・抱こうとすると怒る
・ケガをした箇所が腫れてきた
治療方法
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ギプス固定
手術が必要ない、または手術ができない場合は、ギプスで骨を固定して回復を促します。
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外科療法
外科手術を行い、金属製のプレートやスクリューを使って折れた部分の骨を固定します。プレートにはさまざまな種類があり、骨の太さや長さ、部位によって使い分けます。
整形外科分野だけでなく
眼科の外科治療にも対応しています
犬眼内シリコンボール義眼挿入術
緑内障が進行すると、高い眼圧により視力を失うだけでなく、眼球がどんどん大きくなって慢性的な痛みや不快感を引き起こします。犬眼内シリコンボール義眼挿入術とは、これらの苦痛から解放してあげるため、シリコンでできた義眼を眼球内に挿入する手術のことです。 この義眼の特徴は、眼球全体を摘出するのではなく、眼球の外側の膜を残したまま、水晶体をはじめ眼内の組織を取り除いた空洞に挿入することです。手術後も義眼とはわかりにくく、ワンちゃんの自然な表情が保てます。
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